同時刻、木の葉隠れの里近くにある奈良家の山ではある奇怪な現象が起きていた。
しばらく前にあった激闘の後、ある人物を見張るよう言いつけられた鹿達が一匹残らず倒れていた。
「ったく、やっと見つけたぜ飛段の野郎、うん」
「ここだ」
上空に浮かぶ二羽の大きな鳥が地上に影を落としている。
「それにしても何も全部の鹿を殺すことないと思うぜ、うん」
豊かな金色の髪を風になびかせながらデイダラは言った。
「殺してはいない。幻術で眠らせただけだ。奈良家の鹿をなめない方がいい」
こちらは漆黒の髪をなびかせながら下を見下ろしているイタチだった。
赤いその目は飛段が埋まっているとされる穴を塞いだ岩に向けられている。
「それより早く掘り起こせ。あまり目立つなよ」
「へいへい。分かってるっつーの。オイラに命令すんな、うん」
イタチがこちらを見もしないで淡々と仕事を遂行しようとするせいなのか、自分に命令してくるせいなのかは定かではなかったが、デイダラは不機嫌気味に粘土を取り出した。
「あんまり強いと飛段自体が吹っ飛んじまうからな・・・うん」
そう言いながらデイダラは自分の手のひらに付いている口に粘土を放り込み、器用に彼の言う芸術作品を作り上げ、下に放り投げた。
「喝!」
激しい爆発音と唸るような地響きが起こり、辺りの小動物は逃げまどい、木々からは木の葉がハラハラと舞い落ちた。
「うんうん!やっぱり爆発はいいよなぁ、うん!」
デイダラは満足そうに目を輝かせた。
「下に降りるぞ」
せっかく自分の芸術に浸っていたのに、無関心かつ無神経なことを言われたと感じたデイダラは、やっぱりコイツとは仲良くできそうにないと改めて思った。
続編ですがどうでもいい話です
つなぎですた
管理はデイダラちゃんと兄さんは仲良し希望、というか仲良し暁が好物です
でも一応原作に近い感じで
PR